第12回 賢く使おう! LCC航空会社の選び方

友達や家族との旅行、年末年始の帰省に出張など利用することの多い飛行機。そんな飛行機での旅行や帰省、出張などもできれば安く移動したいですよね。世界的なニーズもあり、LCC(Low Cost Career、格安の航空会社)も日本で活用されています。「LCCって何?」というまだLCCを活用したことのない方や、LCCは知っているけれども「もっといろんなところへお得に行きたい!」という方のためにLCCの選び方をご紹介いたします。

1 LCCの始まり

LCCの始まりは1970年代に遡ります。アメリカのサウスウエスト航空が、フルサービスを提供する大手エアラインとは全く逆の運航方法で効率化を高めコストに還元、それまで飛行機をあまり活用してこなかった客層を開拓することで、新たな市場を切り開いて行きました。ライアンエアー、イージージェット、タイガーエアウェイズ、エアアジアなどが各国で就航を開始し、LCCの基盤は作られていきました。

2 日本国内を網羅!多種多様なLCCと就航地を知ろう

日本のLCCの始まりは浅く、2012年にピーチ・アビエーション、エア・アジアジャパン(現バニラエア)、ジェットスタージャパンが就航を開始、そして私たちスプリングジャパンは2014年8月から就航を開始しました。
ここでは日本のLCC航空会社の主な就航地と特徴をご紹介します!

ピーチ・アビエーション

ピンクとパープルの中間色であるフーシア色を基調とした可愛いデザインで女性に人気のピーチアビエーション。 ANAの出資により設立され「空飛ぶ電車」をコンセプトに掲げています。また採用に関しては国籍、性別、年齢不問なことや関西弁のアナウンスなど型破りなLCC航空会社としても知られています。

主な就航地

(国内線) 新千歳 成田・羽田 関西 福岡 那覇など
(国際線) 釜山 台北 上海 バンコク 香港など

バニラ・エア

黄色と青のロゴの爽やかなイメージのバニラエア。こちらもANAの出資により設立されています。路線数は少ないですが、奄美大島や石垣、沖縄などに就航し、リゾート路線に強いLCC航空会社です。

主な就航地

(国内線) 新千歳 成田 関西 福岡 那覇など
(国際線) 台北 香港 高雄

ジェットスター・ジャパン

オーストラリアのカンタス航空、JAL、三菱商事の3社の出資によって設立されたジェットスタージャパン。オレンジの星のマークが特徴で、日本国内LCCの中でも最大規模を誇ります。

主な就航地

(国内線) 新千歳 成田 関西 福岡 那覇など
(国際線) 台北 上海 バンコク 香港 シドニー シンガポール ハノイ マニラなど

スプリングジャパン

そして私たちスプリングジャパンは中国で初めての民間資本の航空会社である春秋航空などが出資し設立された、日本のLCC航空会社です。緑と黄色を基調としたイメージカラー、スプリングジャパンのロゴには黄色い桜が彩られています。母体が春秋航空であるため、中国路線に強く、就航地も豊富です。もちろん国内の主要都市や佐賀、広島までも飛んでいます。

主な就航地

(国内線) 新千歳 成田 広島 佐賀
(国際線) 武漢 天津 ハルビン 重慶

3 どうしてLCCが安く航空券を販売できるの?

機材の統一化

普段あまり意識したことはないと思いますが、飛行機の機体には様々な種類があるのです。機体を作成するメーカーも大小様々なメーカーが存在しますが、大きく分けるとボーイングとエアバスに分けられます。そして飛行機が安全に飛行するためにはメンテナンスが欠かせませんが、メーカーや機体が異なると整備できる人も変わってきます。LCCは比較的中・短距離の飛行が多いため、中型の機体に統一している会社がほとんどです。このように機体を統一することで、整備にかかるコスト削減をしています。また、機体を統一するということはパイロットや客室乗務員が機体を操作するための学習コストも抑えられるため、トータルとしてコストを削減できるメリットがあります。

効率的な座席配置

統一するのは機材だけでなく、座席も一緒です。ファーストクラスやビジネスクラスといった、クラス分けは行なっておりません。全て統一の座席を配置することで、面積当たりの稼働率を高めております。さらに一人でも多くのお客様にご搭乗いただけるよう、無駄のない座席間隔になっております。座席当たりの費用の最適化や、回転率をあげて空港滞在などの時間のロスをなくせるようにと工夫を行なっております。

インターネットを活用した効率的な航空券販売

LCCの航空券販売は主にインターネットからです。私たちがチケットを購入するまでに仲介を挟まないことで、その手数料などを省けるのでコスト削減になります。セールなどお得な情報も素早く配信されるので、私たちも情報を見逃さないよう心がけたいですね。

機内サービスの最適化

先ほども述べたように短時間のフライトが多いLCCでは、ドリンクや食事、ブランケットといったサービスは不要という方も多くいらっしゃいます。これらのサービスをオプションサービスとすることで、航空券代をお求めやすくすることができます。また機内の座席モニターなどもありませんから機内でゲーム・音楽・映画などを楽しむ場合はご自身でのご用意が必要になります。こうして見るとフルキャリア(一般的な大手航空会社)で標準的に行われていたサービスは、航空券代の中に含まれていたのが理解できます。

受託手荷物を有料化

フルキャリアの場合、受託荷物の料金は含まれています(機体ごとにサイズ制限がございます)。LCCでは券種に応じて受託手荷物を有料化することで、チケット代から受託荷物料金を省いています。つまりは、荷物を預けたい人だけがお金を払うようになっているのです。荷物が少ない人が損をしない、わかりやすい仕組みですね。

4 個性豊かなLCC、さてどれを選ぶ?

その就航地に就航しているLCC航空会社を選ぶのが基本ですが、複数のLCCが飛んでいれば、就航時間と価格で選択するか、機内限定サービスやさまざまなキャンペーンを利用するなどで決めるのも楽しいですね。旅の予定がこれからであれば、各LCC航空会社のサイトなどで、就航地の情報などをリサーチして旅行計画を立てるのもおすすめ。スプリングジャパンなら「Spring Sky Cafe」というオンラインのトラベルマガジンを提供しており、就航地ごとのイベント情報から旅のプラン、旅に関する豆知識などを読む事ができます。

特に北海道(新千歳)、東京(成田)、中国(広島)、九州北部(佐賀)への旅行は、ぜひスプリングジャパンをご利用ください。カジュアルな空の旅を存分に楽しんでいただけると思います。

LCCの発達により、『飛行機に乗る』ということがより身近に感じられる時代になってきました。一方で、安さゆえのデメリットも存在するのは確かです。しかし何を重要視し、どれを省くかの取捨選択を消費者である私たちが決められる事によって、旅を自分の思うままにカスタマイズできるようになってきたのではないでしょうか。LCC航空会社のメリット、デメリットをよく理解し、旅を賢く楽しくお得に楽しみたいですね。

READ MORE